この記事では、家計の消費金額のグラフを見て、何の品目であるかを推理するクイズを1問出題します。
投稿日に合わせて、クリスマスによく買われていそうな品目を集めたクイズを作りました。
初めて挑戦される方は、以下のチュートリアル記事もご覧いただけたら嬉しいです。この記事のクイズは練習問題として使ってみてください。
あわせて読みたい
読み物:アイスの消費金額はどれ?
食品の消費金額のグラフから、アイスがどれかを推理するクイズを出題します。データを読み解く力のトレーニングとして挑戦してみてください。
この記事で使用している家計の消費金額データは総務省統計局の「家計調査」データを「政府統計の総合窓口(e-Stat)」から取得してプロットしました。
目次
問題:玩具の消費金額はどれ?
改めて再掲します。以下のグラフのA, B, C, Dの折れ線は、「玩具」および「鶏肉」「ケーキ」「手袋」の4品目の消費金額をプロットしたものです。
いずれもクリスマスに関係のありそうな品目で、12月の消費気金額が一年で最も高くなっています。
A, B, C, Dのうち、「玩具」はどれでしょうか?
クリックで正解を表示
正解はDでした。
解説
前述の通り、クリスマスに買われていそうな商品ですので、全ての折れ線のピークは12月です。それ以外の特徴は以下の通りです。
- A:消費金額が他よりも小さいです。11月や1月も他の月より売れています。冬に買われる品目のようです。
- B:平均の消費金額が最も高く、12月とそれ以外の月の消費金額の比が最も小さいです。
- C:12月とそれ以外の月の消費金額の比が大きいです。それ以外には、毎年3月に小さな増加がありますが、誤差かもしれません。
- D:12月とそれ以外の月の消費金額の比が大きいです。それ以外には、毎年7, 8月に小さな増加があります。
一方、各品目の特徴は以下のように考えられます。
- 玩具:クリスマスプレゼントで他の月よりも非常にたくさん買われそうです。
- 鶏肉:クリスマスにスーパーやコンビニでチキン系の商品が販売されています。しかし、普段からも食べられるものであり、12月とそれ以外の消費にそれほど大きな差はなさそうです。
- ケーキ:クリスマスに他の月よりもたくさん買われそうです。
- 手袋:冬に使用される品目です。夏にはほとんど変われないでしょう。
それぞれの組み合わせを考えると、Aが手袋、Bが鶏肉であることは推理できると思います。しかし、CとDのどちらが玩具か推理するのは難しいです。
ポイントは、Cの販売金額は3月に少し増加し、Dの販売金額は7, 8月に増加することです。玩具とケーキには以下のような傾向があるかもしれません。
- 玩具:夏休みシーズンや特にお盆の帰省の時期に、子供に玩具を買ってあげることがありそうです。
- ケーキ:ひな祭り用の特別なケーキや、学校の卒業や受験の合格のお祝いに、3月に買われているかもしれません。夏に特別に買われるイメージはありません。
折れ線と品目の組み合わせを考えると、Dが玩具であるという予想になります。
ただし、折れ線の変化が小さい場合は、理由や原因がある変化なのか、単なる誤差なのか、十分に注意を払ってください。上の説明も、ただの誤差に理由をこじつけてしまっている可能性もあります。家計消費の調査対象は9000世帯であり、たまたま選ばれた世帯の偏りによっては、消費金額にも小さな偏りが生じる場合があり得ます。
反対に、非常に小さな変化にも理由が隠れている可能性もあり得ます。例えば、5月のケーキの消費金額は4, 6月よりも高くなっています。もしかしたら、これはこどもの日のケーキ販売の影響かもしれません。
終わりに
お読みいただきありがとうございました!
今後も練習問題を増やしていきたいと思います。