この記事ではフェルミ推定の練習として、喫茶店の売上を見積もる問題を出題します。
そもそもフェルミ推定って何?という方は以下の記事もご覧いただけたら嬉しいです。
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目次
クイズ:喫茶店の売上=客単価×○○○?
改めて、問題です。
あなたはある喫茶店の経営者です。自分のお店の売上を改善するために、まずは近所の別の喫茶店の売上を知りたくなりました。
しかし当然、お店の方に直接訪ねても簡単には教えて貰えないはずです。そこであなたはフェルミ推定を使って、ライバル店の1日の平均売上を以下のように式変形しました。
[喫茶店の売上]=[客単価]×[○○○]
○○○に当てはまるものは次の4つのうちどれでしょうか?
- お客さんの満足度
- 1日のお店の前の通行人数
- 1日の来店者数
- 1日に来店するお客さんのグループ数
なお、「客単価」とは、一人のお客さんが一回の買い物で平均いくら支払うかを意味しています。喫茶店の場合であれば、お客さんが一度の来店で食べ物や飲み物をいくら分注文するかです。
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正解は「1日の来店者数」でした。
言葉の意味がわかれば、迷うことなく解けたのではないかと思います。
なお、喫茶店経営の指南書などでは、1日の来店者数を更に次のように分解したりします。
[1日の来店者数]=[席数]×[回転数]
「回転数」とは単位時間(この場合は1日)に平均何人のお客さんがその席を利用したかを表します。
この記事ではそこまで深くは立ち入りませんが、非常に奥が深く面白い世界ですので、興味のある方は検索してみてください。
客単価はどうやって見積もる?
さて、改めて説明すると、フェルミ推定とは、知りたい数値を知っている数値や推定しやすい数値の組み合わせに変形する方法でした。
喫茶店の売上を式変形したとしても、個別の変数の値を見積もることができなければ意味がありません。
クイズの設定では、あなたはライバル店の売上を見積もろうとしていました。自分のお店であれば伝票やPOSデータを集計すれば正確な値を知ることができます。しかし、他の人のお店ではそうはいきません。客単価はどうやって見積もれば良いでしょうか?
クリックで例解を表示
例えば、実際にそのお店を訪れて、メニューを調べるという方法が考えられます。
簡単な例として、ランチセットA, Bの値段が600円と700円、コーヒーの値段が300円であれば、ランチタイムの客単価は次のように置くことができます。
[ランチタイムの客単価]=600円×[セットAを注文する確率]+700円×[セットBを注文する確率]+300円×[コーヒーを注文する確率]
ただし、メニューの数が多い場合には、個別の商品の確率を個別に設定するのは難しいので次のように簡素化した方が良いかもしれません。
ランチタイムの客単価=[ランチセットの平均価格]×[なんらかのセットを注文する確率]+[飲み物の平均価格]×[なんらかの飲み物を注文する確率]
※なお、他の方法としては、お店に居座ってお客さんの会計の様子を調べるというやり方なども考えられます。しかし、実際にどこかのお店の売上が知りたくなったとしても、相手のお店やお客さんの迷惑になるような方法は絶対にやらないでください。
終わりに
お読みいただきありがとうございました。
今後も練習問題を増やしていきたいと思います。