大まかな方針
日本の小学生の就学率はほぼ100%であることから、全ての小学生をいずれかの小学校に割り当てるために、約何校の小学校が必要かを考えてみます。
[小学校の数]=[小学生の人数]÷[小学校一校あたりの生徒数]
次に、二つの項をそれぞれ別々に見積もっていきます。
小学生の人数
小学生の人数は、日本の人口に、小学1年生から6年生の比率を掛けて見積もると良いでしょう。
[小学生の人数]=[日本の人口]×[日本の人口に対する1年生から6年生の比率]
この解説では、日本の人口は暗記していたと仮定として、単に代入してしまいます。2021年現在の日本の人口は約1億2500万人です。
一方、人口ピラミッドは知らないものとして、比率は感覚的に見積もりました。平均寿命の八十何歳で均等に割ったよりも少し少ないくらいで、小学1年生から6年生の人数比率は日本の人口のそれぞれ1%ずつくらいではないでしょうか。
以上をまとめると、小学生の人数の見積もりは以下のようになります。
[小学生の人数]≒1億2500万人×1%×6=750万人
小学校1校あたりの生徒数
次に、小学校1校あたりの生徒数はどのように見積もれば良いでしょうか?
自分自身が通った小学校の人数をそのまま代入してみるのも一つの手だと思います。しかし、住んでいた地域が都会だったり過疎地域だったりすると、平均的な生徒数よりも上か下に大きく異なる可能性もあるのではないでしょうか。ここではもう少し細かく見積もってみましょう。
一般的な小学校では、学年ごとの生徒数は極端にかけ離れてはいないはずです。よって、次のように式変形して、一学年の生徒数を見積もることにします。
[小学校一校あたりの生徒数]=[小学生一学年の平均生徒数]×6
小学生一学年の平均生徒数は、次のように分解できます。
[小学生一学年の平均生徒数]=[一クラスの平均生徒数]×[一学年の平均クラス数]
残りの未知数は大雑把に決めてしまいましょう。一クラスの平均生徒数は30人、一学年の平均クラス数は2クラス、と仮定すると、小学校一校あたりの生徒数の見積もりは以下のようになります。
[小学校一校あたりの生徒数]≒30人/クラス×2クラス/学年×6学年/校=360人/校
計算
二つの見積もりを代入すると、日本にある小学校の数は以下のような見積もりになりました。
[小学校の数]≒750万人÷360人/校=20833校
答え合わせ
文部科学省の「学校基本調査」によると、2021年の各変数は以下の値とのことです。
[小学校の数]≒19336校
[小学生の人数]≒622万人
[小学校一校あたりの生徒数]≒322人/校
比較的近い値が得られたと思います。
あなたの答えはいかがだったでしょうか?